布団とベッド
最近ではベッドを用意する旅館が増えています。しかし、主流はやはり布団です。布団にはベッドにない良さがあり、またその逆も然りです。ここでは、旅館における布団の良さをいくつか挙げていきたいと思います。
布団の良さ
1. 畳には布団が合う
旅館の部屋は十中八九、畳です。玄関は床の間ですが、部屋の大部分は畳です。畳に西洋風のベッドは似合いません。畳には布団がマッチします。これは数百年も前から続く伝統であり、「旅館=布団で寝る」という構図は日本人のDNAに刻まれているのかもしれません。
2. スペースを活用することが可能
6帖の部屋であれ、8帖の部屋であれ、10帖の部屋であれ、スペースは限られています。ホテルでも同じことが言えます。20平方メートル程度の部屋にベッドを2台、小さなテーブル、ソファーを置くと手狭になってしまいます。一方の旅館では、布団を敷かない状態では広々としており、のんびりと寛ぐことができます。
3. 天日干しができる
ベッドの場合、シーツを洗濯することはできても、巨大なマットレスを外に干すことはほぼ不可能です。一方の布団は持ち運びに優れており、気軽に外に干すことができます。
落ちる心配がない
ベッドによっては床からの高さ50センチを超えるものもあり、慣れていないと怖い思いをするかもしれません。布団の場合は落ちる心配がないため、快眠が可能です。